学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
「……なんでお前は、俺より先に言っちまうんだよ」
ムギュッ、と両頬をつねられる。
「美麗が好きだ。 だから俺と付き合ってください」
真剣な瞳。
でも手を離したあとは笑顔で、どこか恥ずかしそうで。
それを見つめる私も 少しだけ恥ずかしさを感じながらも、笑顔で頷いた。
「ありがとう。 よろしくお願いします」
自分の気持ちを真っ直ぐに。
「好き」が通じ合ったことを ただただ嬉しく思いながら微笑んだ。
「……サンキューな、美麗」
ギュッ、と体を抱きしめられる。
私もマルの背中に腕を回して、ギュッと体を引き寄せた。
「私…ね、マルと付き合えることになって、凄く嬉しい……。 でも多分、学校の中では…その……」
「うん、わかってる。 今まで通りでいいよ」
「……ごめんね……」
マルは私を好きだと言ってくれたし、私もマルのことが好き。
だけど……やっぱり他人の目は気になってしまうんだ。
特に、学校……。