学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
写真好きのマルが、SNSで「唐草 美麗」という人に出会ったことから すべては始まる。
二人はDMで話す仲になり、マルは会ったこともない「唐草 美麗」に惚れ込んで……という、マルにとっては恥ずかしいだろう話も隠さずに伝えた。
むしろ、それを話さないと次へ進むことは出来ない。
で、「“美麗”は同じ学校らしい」とマルが言ったから、俺はマルと一緒に(半ば無理矢理に)“美麗”を探し出すことになった。
……“美麗”と同名だった早乙女 美麗さんを見つけたのは、他でもない俺だ。
美麗さんは菜乃葉のクラスメートだったから、なんとなく知っていた。
ただそれだけだ。
彼女を呼び出した時、教室には菜乃葉も居た。
けど、事前に【早乙女さんに用があるのはマルだよ】とメールで伝えていたから、菜乃葉の態度に変化はなかった。
まぁ……元々マルのことには興味がない。 っていうのもあるんだろうな。
菜乃葉は特に反応することもなく、その後のメールは当たり前のようにすぐに別の話題へと切り替わった。
だから俺も、その後の話は特に何もしなかった。