学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
【 あの時のアレが 二人の出会いなんだねっ。
もっと ちゃんと話を聞いておけばよかった(>_<) 】
というメールを読み、僅かに笑みを浮かべる。
……俺も、もっとちゃんと話しておけばよかったと今なら思う。
菜乃葉はマルのことに興味がないから、何も話さなくてもいい。 と勝手に思ってた。
でももっと早くに全部を話していれば、きっと色々と変わっていたはずだ。
菜乃葉と美麗さんも、もっと前から仲良くなっていたかもしれないのに……。
……と、たられば で言っても仕方ない。
今はただ、過去にあった事実を話していけばいいんだ。
「……ええっと、次は…マルと美麗さんが校舎裏で会った時の話か」
この時二人が何を話したのかは、俺にはわからない。
マルと美麗さんを二人で会わせるためにその場を去り、教室に戻ったからだ。
【別人だった】とマルにメールで聞いたのは、午後の授業の最中だ。
そのあとマルは、【唐草 美麗ともっと仲良くなるために俺の顔写真を送るっ】と息巻いてたっけ。
何をどう考えたらそうなるんだ……と唖然としたのを覚えている。