学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
時雨 円(しぐれ まどか)……通称マル。
円と書いて「まどか」という名の男子生徒だ。
時雨くんもまた、かなりのイケメンさん。
ううん、人気者の伊勢谷くん以上に人気があるから……超絶イケメンと呼んでもいい。
噂によると、毎日3回以上 女子に告白されてるとかいないとか。
その時雨くんが、平凡すぎるくらいに平凡な私を呼び出すなんて……どういうことだろう?
イケメンの伊勢谷くん同様、超絶イケメンの時雨くんとも接点はない。
関わりたいとも思っていない。
そんな状態での呼び出しだから、まさに青天の霹靂だ。
普通の女の子なら きっと喜ぶところなんだろうな。
だって超絶イケメンからの呼び出しなんだから。
「まさか時雨くんが 私に愛の告白を……!?」なーんて考えて、ドキドキすると思う。
だけど私は……正直言うと面倒臭い。
超絶イケメンなんかと喋りたくないし、貴重な昼休みをこんなところで過ごすなんて馬鹿らしい。 とすら思ってる。
早く教室に戻って まったりしたい。
よし。
さっさと時雨くんに会って、用件を聞いて、とっとと戻ろう。