王女にツバメ
残念ー、と言いながら琉生はやはり抱きついてきた。
「じゃあ平日また連絡する」
「ん、そうして」
「なんか裏葉さん、痩せた?」
するりと腹部を撫でられる。その手を掴んで、顔を見上げた。
「やっとこっち向いてくれた」
唇が重なる。そりゃ数々の女を渡ってれば、女の扱いも上手いわけよ。
大きくなる鼓動を抑え、冷静に考える。
「はいはい、痩せてるので食べても美味しくないよ」
「どうだろ、味見してみないとわかんないなー」
耳を食まれる。こら、と身体を捻った。
「洗濯物畳まないといけないの」
「じゃあ俺は風呂に入ってくる」