シンデレラはサンタを信じた
『あーサンタ…ね…うん』


『なんでそんな微妙そうなの?』


さて困った。

こういう場合はうまく言うべきなんだろうけど俺こういうの苦手なんだけど…


『いやー……俺サンタを、信じてないっていうか…』


『え、ダメだよ!橘くん!プレゼント貰えないよ?』

すごく心配そうに俺の事を灰原が見てきた。

すごくまっすぐな視線で少しびっくりする。ここまでサンタさんを信じてる奴いないんじゃないかってくらいに灰原の剣幕がすごい。


『いやーまあプレゼントはいらないからな』


『えー欲しくないんだー』


残念そうな灰原にどこか見覚えがあるような気がしたけど気のせいな気もする。

なんだかそんな不思議な感覚に灰原といるとおちいるのかもしれないと一人で考えた。

だって灰原って幼稚園児みたいだし…


『あ、チャイムなるねー』

灰原がそう言いながら時計を見た。

って、おい…灰原と話しただけで休み時間終わりかよ…水飲みに行きたかったのにな。

まあ、しょうがない…サンタさんに水でも頼もうかな?なんて馬鹿げだ事を頭の中で考えた。
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