無気力オオカミくんは、私だけに夢中。
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「はあ?西野の次は合コンかよ……」
木曜日の帰り道。
陸人は案の定、呆れたため息をついた。
「サエちゃんの話によると、すごいイケメンばっかり集めてあるんだって。男子側は、大学生もいるみたい」
「大学生?ますます不安だわ……」
「なんで?節度ある大人が一緒だと安心できるよ」
「大学生男子が節度ある大人って。お前、本気で言ってる?」
少なくとも、高校生よりは大人でしょ?
聞いたときはびっくりしたけど、年上はリードしてくれて優しそうだし、悪くないなあって思ったんだよね。
「明日だっけ。店は、どこでやんの?」
「ええっとね。鈴蘭ってお店。ほら、いつも降りる駅の近くの」
「あー、わかった。終わるころ電話しろよ。迎え行くから」
「えっ。いいの?」
「お前になにかあったら、俺がおばさんに怒られるし」
「そんなの大丈夫だよ。……でも、ありがとう。頼んでもいい?」
「はいよ」
ほんとは、帰りの夜道ってちょっと怖いなって思ってたから、お言葉に甘えることにした。