無気力オオカミくんは、私だけに夢中。




そして、いよいよ金曜日。



朝、教室の前まで来るとやけに中が騒がしかくて何事かとドアをスライドさせれば。

人だかりの中心にいる人物が目に入って、心臓がはね上がった。




さすがに、4日連続で休むなんてことはなかったか……。


でも今日さえ乗りきれば、放課後は合コンだし、土日挟むし。

そもそも、保健室でのことなんて西野は忘れてるかもしれない。


うん、大丈夫。

普通にいこう。




「りーな、おはよ。今日いよいよだねぇ」



背中からしがみついてきた鈴ちゃん。



「頑張って彼氏ゲットしなよ~?」

「う、うん。ひとまず話せるように頑張る!」

「そうだね、自分からいかなくちゃね」



ホームルームが始まるまで、鈴ちゃんと雑談。

気づいたときには、西野とその仲間たちは教室からいなくなっていた。



ホームルーム、サボるのかな。


西野と顔を合わせないでいいかもっていう安心はんぶん、3日も会ってないからちょつと寂しいなって気持ちが半分。



「あ、ねえ。ホームルーム始まる前にトイレいこうよ~」



複雑な気分のまま、席をたった鈴ちゃんのあとを追った。

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