無気力オオカミくんは、私だけに夢中。
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「利奈ちゃん!やっほーっ」
「サエちゃん、久しぶり……!」
合コンとなれば、いつまでも暗い顔してるわけにはいかない。
「なんか、利奈ちゃん緊張してる?表情かたいよ」
「うっ……。合コンとか初めてなんだよね」
「えっそうなんだ!まあ利奈ちゃんには、陸人くんという守護神がいるからね~」
「守護神て……」
苦笑いしながら、サエちゃんとお店にはいった。
合コンって、勝手にファミレスみたいなところを想像してたけど、今日の会場は……おしゃれな居酒屋って感じ。
「ねえ、ここって高校生が入っても大丈夫なのかな……」
「大丈夫だよ!今日参加する大学生が、ここのオーナーと知り合いなんだって」
「へえ~」
サエちゃんが足を止めたのは、ちょっと広めの角部屋。なんとカラオケ付き。
扉を開けると、すでに人が集まっていた。
「あーっやっと来た!」
「サエのとなり、誰~?」
わっと大きな声で迎えられてびっくり。
サエちゃんが私のことを紹介してくれた。
合コンなんだから当たり前だけど、男子もいる。
座ってるのは5人。