無気力オオカミくんは、私だけに夢中。
「リナちゃんて、合コンとかよく行くの?」
「ううん~。今日が……初めてだよ」
「そっか。やっぱり、彼氏がほしいから?」
「……うん、早く見つけないと、いけないから……。いつまでたっても、頭から離れない、し……」
眠たいのか、なんなのか。
うまく言葉がでてこない。
文脈おかしいなって思いながらも、ちゃんと文章を組み立てられない。
「頭から離れないってなにが?」
「うーん……?」
やばい、かも。
蒼くんの言ってることも、あんまりわからなくなってきた。
体あついし、なんかすごい眠たい。
「……リナちゃん?」
「……うー……」
「眠いの?リナちゃんお酒弱いんだね。可愛い」
……おさけ?
なんの話してるの……?
「オレに寄りかかっていいよ。このあと二人で抜け出そうか?」
「んえ……?」
蒼くんの手が、私の肩をつかんだのがわかった。
それから、もう片方の手が、太ももに当てられて……。
その直後、ぐたっと体の力が抜けた。