無気力オオカミくんは、私だけに夢中。
密室とオオカミ
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うっ、頭いたい。
目が覚めたきっかけはそれ。
ぼやぼやした視界に見慣れた部屋が映る。
私の部屋、ベッドの上。
「やっと起きたか」
「ひっ!?」
私をのぞき込んできた黒い影に、心臓がきゅっとしまってヘンな声が出た。
「なんだ陸人かぁ。びっくりして寿命が縮むかと思った」
ん。でもなんで陸人がここにいるんだろう。
ていうか今何時?
「ううっ、頭いた……」
「そんなに飲んだのかよ」
「え。飲んだってなにを?」
「酒」
「サケ?」
「合コンで飲まされたって聞いたけど」
ゴーコン。
……そうだ、合コン!
「えっ、なんで私ここにいるの!?合コンはどうなったの……まさか合コンも夢……?」
合コンに行ったら、派手派手の可愛い子たちばっかりで、ろくにメイクもしてない私、めちゃくちゃ浮いてて。
でも蒼くんって人が優しく話しかけてくれて、ずっと話してて、美味しいジュースのんで、そしたら……。そしたら?
やばいかも。記憶がない。