無気力オオカミくんは、私だけに夢中。
誤解です。
付き合ってません、すみません!
「付き合ってたら敵わないよねー、幼なじみとか」
「けど、菊本利奈ってそこまで可愛くなくない?すごい可愛いって噂、誰が流したのか知らないけど、実際見たら言うほど……って感じだった」
「うん、たしかにー。地味だよね。あんまり顔思い出せないし。あれじゃない?愛嬌ってやつ」
「あーなるほど。……って、今の見た!?陸人くんゴール決めたよ!!」
わお、すごい切り替えの速さ。
ピーッというホイッスルがの音が部活の終わりを告げて、私は急かされるようにその場を離れた。
ここにいる女の子たちの視線には、とてもじゃないけど耐えられない。
どこに行こうかと考えた末、たどりついたのは裏庭。