無気力オオカミくんは、私だけに夢中。



「あっ。脅してるわけじゃないからね?好きなら好きって、早めに伝えといたほうがいいよ~って話」



それって告白するってことだよね?
とてもじゃないけど無理……!


でも、自分に正直になることならできるかもしれない。今は西野に1番ドキドキするのは、仕方のない事実だもんね。



西野が隣にいると落ち着かないけど、教室にいないと寂しい。

違う女の子と歩いてたらイヤだし、隣が私だったらいいのにって思うし、西野に触れられたら血液が沸騰したんじゃないかってくらい体が熱くなるし。


今だって、ほんとは一緒にいたいよ。

さっき話したばっかりなのにおかしいかな?




「どうする?今から西野くんのとこ行く?」

「ううん。行かない」

「んもう、真面目だなあ」

「でもね、あとから……ちょっとだけ、行ってみようかな」



書道の授業が終わって──────。

西野が、ほんとに待っててくれるなら。


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