無気力オオカミくんは、私だけに夢中。
やっぱ来ないかー。
時間を確認してスマホを閉じた。
7限目が終わって1時間は経ってるし、終礼の時間を考えても遅い。
陸人くんの部活が終わるのを待つために、まだ学校にはいるくせに。
リボン、お前使えないね。
再びソファにもたれかかって目を閉じると、自分のとった行動に今さらながら笑えてきた。
利奈は流されやすいし、今回もノッてくるんじゃないかと思った。
前にここで、一緒に授業サボったときみたいに。
好きなヤツいるくせに、あまりに無防備だから、今回も寸止めでからかってやりたくなって。
今日はどんな反応すんのかなって、ちょっと試してみたかっただけなのに
もう少し待ったら、そこのドアが開くんじゃないか……とかね。
──────ほんと、冗談じゃない。