無気力オオカミくんは、私だけに夢中。
2限目、3限目、4限目まで、それは変わらず。
昼休みになると、西野はクラスの男子たちと、ふらりとどこかへ消えてしまった。
──────もしかしなくても、避けられてる。
ううん、違うな。
西野は、私がこの前言ったことを守ってるんだ。
“もう私に話しかけないで ”って……。
リボンを返してもらった日が例外だっただけ。
そっか、もう終わったんだ……。
「はあ~、お腹空いたねぇ」
鈴ちゃんがやってきて西野の机にお弁当を広げる。
暗い顔してたら心配かけると思って、笑顔をつくった。
「なんか~、ギャル子たちが言ってたんだけど。西野くんね、女子の連絡先、全消ししたらしいよ」
お弁当のフタを開けながらそう言った鈴ちゃん。