無気力オオカミくんは、私だけに夢中。



2限目、3限目、4限目まで、それは変わらず。

昼休みになると、西野はクラスの男子たちと、ふらりとどこかへ消えてしまった。




──────もしかしなくても、避けられてる。


ううん、違うな。

西野は、私がこの前言ったことを守ってるんだ。


“もう私に話しかけないで ”って……。



リボンを返してもらった日が例外だっただけ。


そっか、もう終わったんだ……。



「はあ~、お腹空いたねぇ」


鈴ちゃんがやってきて西野の机にお弁当を広げる。
暗い顔してたら心配かけると思って、笑顔をつくった。



「なんか~、ギャル子たちが言ってたんだけど。西野くんね、女子の連絡先、全消ししたらしいよ」


お弁当のフタを開けながらそう言った鈴ちゃん。

< 301 / 332 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop