無気力オオカミくんは、私だけに夢中。
──────そして。
「調子乗ってんじゃねーよ、ブス」
毎日陸人と登下校してる私は、やっぱり全校女子の反感を買ってしまったようで。
私が1人で廊下を歩いてたら、ここぞとばかりに暴言を吐かれる。
足を引っ掛けられる。
背中を押される。
よろけたり、転んだりしたらクスクス笑われて……。
普通なら、もう不登校になってもおかしくないレベル。
それでも、なんとか最小限のストレスで学校に来れてるのは、鈴ちゃんとギャル子ちゃんたちのおかげ。
私の悪口を言った相手や、足を引っ掛けてきた相手を見つけ出しては、──────“こらしめて”
くれているから。
正直、やりすぎってくらい。
そこまでしなくていいって言ってるのに、鈴ちゃんたちは「3倍返しがモットーなの~」とか言って聞いてくれなかった。