無気力オオカミくんは、私だけに夢中。
廊下に出たついでに、健康観察表を取りに行く。
1階に降りても、変化はなかった。
……よかった。
どうしてかわからないけど、嫌がらせは終わった……のかな。
ほんとにそうだったら、鈴ちゃんたちにお礼を言わなきゃ。
何回救ってもらったかわからないし……。
そんなことを考えながら、廊下を曲がると、大勢の1年生の女の子軍団に出くわした。
「やっぱり付き合ってたんだね~」
その声に、一瞬自分のことかとびくっとしたけど。
「本当らしいよー。西野センパイに思い切って聞いたら、絹川センパイと付き合ってるって、はっきり言われたもん」
「うわー。でもお似合いすぎて文句言えないよね~」