無気力オオカミくんは、私だけに夢中。
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「すみません、西野くん、いますか……っ?」
自分に息を整える暇も与えずに、お店に入って、店員さんに声を掛けた。
「わあ、久しぶり~。息荒いね、大丈夫?」
幸いにも、カウンターにいたのは、この前と同じ、西野の友だちの人だった。
「遥日は今、接客中だよ」
店の中を見ると、奥の方に西野が見えた。
姿を見たとたん、急に話すのが怖くなってくる。
「……すみません、西野に、プレゼントありがとうって、伝えてもらってもいいですか?」
「え? 遥日、すぐ戻ってくると思うけど」
「っ、いや、顔を合わせたくないといいますか……。西野は彼女さんいるし、私がでしゃばるのも悪いなって感じで……」
店員さんはぽかんとした顔をする。
「遥日は誰とも付き合ってないよー?」
「んえ?」
この人、雛子ちゃんのこと知らないのかな?