罪作りな彼は求愛方法を間違えている
その後のちょっとしたお話
そら編
僕は、そらと言います。
僕の召使いその①千花ちゃんと一緒に新しい家にお引越ししてきました。
千花ちゃんは、まだこのお家に慣れていないらしく、僕を抱っこしてソファで小さくなってます。
そして、なぜか最近お家にいることが多くなりました。
「そらくん、斗真さんの過保護ぶり、どうしたらいいと思う?」
このお家に、出入りするハウスキーパーというおばさん2人が1日おきにやってきて、僕は落ち着かない。
彼女らがくると、千花ちゃんとプライベート空間という名の二階の寝室で終わるまでジッとしている。時たま僕は、彼女らが何をしているか上から見ていると、掃除やキッチンで料理を作ってから帰って行く。
彼女らがいなくなったリビングに降りると、千花ちゃんはため息をつくようになった。
多分、そのことを言ってるのだと思い話しかける。
『僕、あいつは好きじゃない。それに、知らない人間が僕のお家で好き勝手するのもいやだよ。あいつら全員、追い出しなよ』
猫語が通じないのは仕方がないが、まぁ言ってみるとたまに当たったりするから、つい、話しかけてしまう。
「そうだよね。過保護過ぎだよね。今日、斗真さんに交渉してみる」