私だけの甘い狼
外に出るとようやく手を離してくれた。



「ハァハァ」


「お前なに言う気だ馬鹿か。昨日は悪かった 。なかっとことにしろ。それと学校で俺らのことは言うなよ。誰にも」




「どうして?」

「殺されたくなかったら言わない方が身のため。それと昨日は、寝ぼけただけだから。」



そう言うと学校まで歩き出した。
お互い終始無言。


というか喋れる雰囲気じゃない。


だって星斗くんのオーラ怖い。

そのまま教室に着くなり悲鳴が飛んでやっぱりまだ慣れないしその人と暮らしてるなんて口が避けても言えないってか怖くて無理だ。


そっか。朝寝たことも言ったらまずかったのか。
今わかった。



「星斗おはよぉぉぉ!聞いて!プレゼントなにがいいと思う?これかな?このブレスレットは?」



そんな大きい声が聞こえてきて声の主を見ると
鷹斗くん。


星斗くんのお友達なのかな?たぶん。


「鷹斗うるさい。なんで俺に聞くんだよ。彼女のことだろお前しか好みとか知らねーだろ。てかそういうのって女子に聞く方が良くね?よってくんだろ」




「ったく。幼なじみだろ?それに1番の親友!その親友にそんな冷たいマシンガントークすんなよ。」



なんかすごく仲がいいんだな。



羨ましい。



「なら女子に聞く。お前最近少し楽しそうになってきたし気になる奴いんだろ?そいつに聞く。」



へぇー気になる奴。誰だろ?



って何盗み聞きしてんだろ。
はぁ。でも寝ぼけて一緒に寝てしまったことを言いたくないのは気になるやつがいたからなんだ。

お母さん達に知られるのも嫌だったんだろうな。そんなことを考えてると…



「ねね!美希ちゃんだよね?聞いていいかな?」



ん?私?って鷹斗くん。


え?!私??


「今の話聞こえてたよね?聞いていい?」



とりあえず頷く。



「やっぱり女子ってわかんないんだよね。」



女子がわからい…私に言われても。
どうアドバイスしていいのか分からない。


前の学校にも友達いなかったし。



「おい。なんでこいつなんだよ。お前も断れよてかお前彼女に勘違いされるぞ。」



少し困ってると星斗くんが割って入ってくれる。


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