"好き"なんて言えない
不思議そうに尋ねたのが余程面白かったのだろう

理「クククッ、聞いた通りの真面目ちゃん。条件は、お互い好きになんねぇ事と、お互いについて干渉しねぇ事。簡単な恋人ごっこだって思ってくれよ」
面白そうに言う彼はこういう事には慣れてるんだろうか

「でも、皆を騙さなきゃいけないのよね?」
引っ掛かるのはただそこだけ。

咄嗟についた嘘だって罪悪感で押し潰されそうだった私は嘘が苦手

困った顔をしてる私にまた笑う彼
理「嘘が苦手ならこうしよう。俺達は条件の一致で付き合う契約カップルな?」

頭を撫でながらそう言った彼の手は思いの外温かかった

「じゃあ条件付で付き合うってことね。貴方は私の彼氏で、私は貴方を理由に断っていいのね?」
< 4 / 108 >

この作品をシェア

pagetop