月の光に魅せられて
「 あ、れ…?もう朝なの? 」
起き上がり目をこすると
アリアは自分が寝坊したのだと気付いた。
「 アリア様具合でも悪いんですか?
いつもなら起きているのに… 」
リリーは心配そうな顔を向けてくる。
「 ごめんね、リリー。具合は悪くないのよ!
ただ…小さい頃の夢を見ていたみたいなの。」
引き込まれそうな漆黒の瞳…
6年前の夜会で出会ったあの少年の事を考えていた。
「 具合が悪くないなら良かったです〜
あっ!アリア様?そういえば今日は、
お城から舞踏会の招待状が届いてましたよ!! 」
「 お城で舞踏会!? とってもステキだわ!
………でも残念ね、きっとお父様は許して下さらないわ… 」