月の光に魅せられて
アリアの父グロスタ公爵は
娘の可愛さあまり心配性が度を過ぎて
社交の場に出さずにいるどころか
外に出ることさえあまり良しとしない。
小さい頃はよく連れて行ってもらったのに…と
顔を俯かせていた時だった。
「 それがですね! 旦那様が遂にお許しをくれたんですよ!! 」
リリーが嬉しそうに声をあげると
アリアの瞳が輝きだす。
「 本当にっ?! でもお父様が許してくれるなんて…
一体どうしたのかしら 」
「 そうですね…めずらしくお悩みになっていましたよ。
きっと、今回の舞踏会は何か特別なことでもあるんですよ!!詳しい話は朝食を召し上がってから、旦那様のとこへ行きましょう! 」