佐藤くんはゆるい

「とりあえず、壁にもたれかかっていいから
座ろう。体支えるよ」

佐藤くんは私の腕を優しく掴み

私を起こそうとする。

この頃には呼吸は落ち着いて来て震えだけが

止まらなかった。

佐藤くんが私の腕に触れるたび

体が無意識にビクッとする。

佐藤くんの辛そうな顔を見ながら

体を壁にもたれかけた。

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