佐藤くんはゆるい


「さ、佐藤くん。もう放課後だよ?」


私は肩を揺さぶりながら声を掛けた。

グイッーー

いきなり手首を掴まれた。


「えーと、高野さんだっけ?」


手首の方に視線を送ると私の顔を覗き込み

ながら佐藤くんがこちらを見ていた。

私は不覚にも茶色くてサラサラな佐藤くんの

髪に見惚れてしまった。すると


「ん?寝込みを襲ういい度胸してるね
"高野さん"?」


「っ…」


キレイな顔だな…ん?
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