ワケあって、元彼と住んでます。
「あけましておめでとうございます、高屋さん。
いきなりで申し訳ないんですけど、今日の午後に持ってくブツ見てもらっていいすか!」
「あけましておめでとう。
ブツってお年賀のことだよね?」
「それです!」
かばんとコートを下ろして、藤井くんが持っていたデパ地下の紙袋を受け取る。
「一応、人数分で個包装でっていうのは買ってきたんですけど……」
「うん、これでオッケーだよ。ありがとう」
一発OKをもらって嬉しかったのか、ガッツポーズをしながら藤井くんが去っていく。
去年入社したばかりで最初は先方への宛名書きすらあやふやだったけど、徐々に社会人としての礼儀作法だったり暗黙のルールだったりを身につけてきた。
最初はあまりのものの知らなさから手を焼いたけど、彼本人の姿勢と人懐っこさで評価はどんどん上がってきている。
始業時間が近づくにつれて、どんどん人が増えてきた。
机の上には相馬が置いたという試作品がある。
アイスやフルーツ、クリームといった小さな食品サンプルがいくつもくっついているペンだった。
いきなりで申し訳ないんですけど、今日の午後に持ってくブツ見てもらっていいすか!」
「あけましておめでとう。
ブツってお年賀のことだよね?」
「それです!」
かばんとコートを下ろして、藤井くんが持っていたデパ地下の紙袋を受け取る。
「一応、人数分で個包装でっていうのは買ってきたんですけど……」
「うん、これでオッケーだよ。ありがとう」
一発OKをもらって嬉しかったのか、ガッツポーズをしながら藤井くんが去っていく。
去年入社したばかりで最初は先方への宛名書きすらあやふやだったけど、徐々に社会人としての礼儀作法だったり暗黙のルールだったりを身につけてきた。
最初はあまりのものの知らなさから手を焼いたけど、彼本人の姿勢と人懐っこさで評価はどんどん上がってきている。
始業時間が近づくにつれて、どんどん人が増えてきた。
机の上には相馬が置いたという試作品がある。
アイスやフルーツ、クリームといった小さな食品サンプルがいくつもくっついているペンだった。