ワケあって、元彼と住んでます。
以前は何も無くてひんやりしていた部屋の奥にはシングルベッドが置かれ、その手前にはスチールの机とデスクトップパソコンが配置されていた。
なによりも驚いたのは、壁一面に並べられた本棚だった。
身長よりも遥かに高く、天井に届きそうなそれには本が何十冊と収められていて、広い部屋だったはずなのに狭く感じる。
そうだ、瞬ちゃんは昔から本を読むのが好きだった。
「……すごい本だね」
「読みたいものがあったら勝手に借りていいよ」
瞬ちゃんに言われて、足が本棚の前で止まる。
上から順に見ていくと、昔読んだことのあるシリーズものの恋愛小説があった。
大学に入るまでは集めていたけど、色々あって手放したのだった。
「……これ、借りていい?」
「どうぞ」
この本を教えてくれたのは瞬ちゃんだった。
懐かしいけど、あまり話題には出したくなくて、お礼を言ってそそくさと部屋を出る。
「……私、着替えてくるね!」
「おー」
自分の部屋に戻って、借りてきた本の表紙を見る。
発売されて10年以上経っているのに、新しく買い直したのか幾分きれいに見える。
なによりも驚いたのは、壁一面に並べられた本棚だった。
身長よりも遥かに高く、天井に届きそうなそれには本が何十冊と収められていて、広い部屋だったはずなのに狭く感じる。
そうだ、瞬ちゃんは昔から本を読むのが好きだった。
「……すごい本だね」
「読みたいものがあったら勝手に借りていいよ」
瞬ちゃんに言われて、足が本棚の前で止まる。
上から順に見ていくと、昔読んだことのあるシリーズものの恋愛小説があった。
大学に入るまでは集めていたけど、色々あって手放したのだった。
「……これ、借りていい?」
「どうぞ」
この本を教えてくれたのは瞬ちゃんだった。
懐かしいけど、あまり話題には出したくなくて、お礼を言ってそそくさと部屋を出る。
「……私、着替えてくるね!」
「おー」
自分の部屋に戻って、借りてきた本の表紙を見る。
発売されて10年以上経っているのに、新しく買い直したのか幾分きれいに見える。