prologue

「辛い時は空を見上げて。おまえは世界でひとりぼっちなんかじゃないってこと、忘れんなよ」



ぶっきらぼうな口調だけど、あたしをもう一度、夜の世界から連れ出してくれた人。



彼の顔を見上げると、後ろに虹が架かっていた。



ずっとひとりぼっちだと思っていた。




久しぶりに、人の温もりを感じた。




2人で一緒に、空を見上げた。




空が輝いて見えた。世界が色付いた。





あの時、あたしはもう一度、愛を信じてみようと思ったんだ···。
< 1 / 3 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop