元姫と隠された真実Ⅱ



透馬は、おどろいたように私を見る。


「あ、ごめん・・・。ごめんなさい・・・っ!」


私は、そう言って倉庫を出て走り出す。


怖い、ごめんなさい、怖い、ごめんなさい・・・っ!


『全部全部、お前のせいだ!』


『お前なんて、死ねばいいっ!』


そんな声が頭をよぎる。


「いやぁ・・・っ!」


私は、一人しゃがみ込む。


< 106 / 139 >

この作品をシェア

pagetop