元姫と隠された真実Ⅱ



「蒼空・・・?」


「なんで・・・、何で沙羅が兄貴と一緒に写ってるんだ・・・?」


あ、にき・・・?


あ・・・・・・。


私は、蒼空の苗字を思い出す。


上月だったね・・・。


「どうして・・・、沙羅が兄貴といるんだ・・・?」


蒼空は、真剣な顔で私を見た。


もう、全部明かしてしまおう。


私が・・・、雅を殺したって・・・。


「蒼空、ごめんね。」


「なんで謝るんだよ・・・?」


「雅は、私が殺したの。」


静まり返った倉庫に、私の声だけが響いた。


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