早熟夫婦〜本日、極甘社長の妻となりました〜
以前、鬼頭さんが『今の時期、卵の持ち帰りは禁止されている』と嘆いていた、好物の牛丼。
今日食べに行くのはそれだとわかった瞬間、彼女の眼鏡がキラリと輝く。
「行きましょう」
「了解です!」
あっさり気が変わった彼女に、私は心の中でガッツポーズをしていた。
【夕飯は外で食べてきます。牛丼持って帰るね】
尚くんへのメッセージをこっそり送り、さっそく三人で駅前の牛丼屋へ向かった。
男性客が多い店内のテーブル席に座ってそれほど経たないうちに、それぞれの牛丼が運ばれてくる。
隣の席の冴木さんと一緒に、鬼頭さんが頼んだ特別メニューを覗き込み、「へぇ~」と声を上げた。
どうやら、脂身の少ない赤身の牛肉を選んでもらい、普通より多めに具を乗せられたものが彼女のお気に入りらしい。
「〝アタマの大盛りで赤多め〟ってこんな感じなんだ。鬼頭さんが牛丼にこれほどこだわりを持ってたとは」
感服したように唸る冴木さんに、鬼頭さんはこれでもかと紅しょうがを乗せつつ、「牛丼とゲームのことならお任せください」と、淡々と言う。
見かけによらない彼女は本当に面白くて、遠慮せず笑ってしまった。
今日食べに行くのはそれだとわかった瞬間、彼女の眼鏡がキラリと輝く。
「行きましょう」
「了解です!」
あっさり気が変わった彼女に、私は心の中でガッツポーズをしていた。
【夕飯は外で食べてきます。牛丼持って帰るね】
尚くんへのメッセージをこっそり送り、さっそく三人で駅前の牛丼屋へ向かった。
男性客が多い店内のテーブル席に座ってそれほど経たないうちに、それぞれの牛丼が運ばれてくる。
隣の席の冴木さんと一緒に、鬼頭さんが頼んだ特別メニューを覗き込み、「へぇ~」と声を上げた。
どうやら、脂身の少ない赤身の牛肉を選んでもらい、普通より多めに具を乗せられたものが彼女のお気に入りらしい。
「〝アタマの大盛りで赤多め〟ってこんな感じなんだ。鬼頭さんが牛丼にこれほどこだわりを持ってたとは」
感服したように唸る冴木さんに、鬼頭さんはこれでもかと紅しょうがを乗せつつ、「牛丼とゲームのことならお任せください」と、淡々と言う。
見かけによらない彼女は本当に面白くて、遠慮せず笑ってしまった。