早熟夫婦〜本日、極甘社長の妻となりました〜
そして先週、ネージュ・バリエの暑気払いをした夜。仲間たちと歓談していると、杏華や鬼頭と話していたはずの泉がやってきて、こそっと耳打ちしてきた。
『社長、いいんですか? キョウちゃんを冴木くんとふたりにしたままで。野々宮マニアの名が廃りますよ』
そう言われ、彼女が指差すバルコニーのほうに目をやれば、なにやら話し込んでいるふたりの姿が視界に入る。
胸騒ぎを覚えると同時に、意味ありげな視線を向けてくる泉を見て、〝ああ、こいつは俺の気持ちに感づいているんだな〟と悟った。
泉は、ただネタのように杏華をかまっているだけだと思っている社員と同様のリアクションをしながらも、心の中では俺の密かな想いを理解してくれていたらしい。優秀なヤツだ。
わざわざ報告してくれた彼女に感謝し、ついでに嫉妬が渦巻くのも自覚して、俺は不敵な笑みを浮かべて言った。
『そうだな、あとで存分に独り占めさせてもらうよ』
泉は口に手を当てて『きゃー』と冷やかしていたが、その言葉は冗談ではない。
杏華をマンションに連れて帰り、求めるままに彼女の唇を奪った。決して怖がらせないように、優しく、甘くとろかせるキスを繰り返した。
『社長、いいんですか? キョウちゃんを冴木くんとふたりにしたままで。野々宮マニアの名が廃りますよ』
そう言われ、彼女が指差すバルコニーのほうに目をやれば、なにやら話し込んでいるふたりの姿が視界に入る。
胸騒ぎを覚えると同時に、意味ありげな視線を向けてくる泉を見て、〝ああ、こいつは俺の気持ちに感づいているんだな〟と悟った。
泉は、ただネタのように杏華をかまっているだけだと思っている社員と同様のリアクションをしながらも、心の中では俺の密かな想いを理解してくれていたらしい。優秀なヤツだ。
わざわざ報告してくれた彼女に感謝し、ついでに嫉妬が渦巻くのも自覚して、俺は不敵な笑みを浮かべて言った。
『そうだな、あとで存分に独り占めさせてもらうよ』
泉は口に手を当てて『きゃー』と冷やかしていたが、その言葉は冗談ではない。
杏華をマンションに連れて帰り、求めるままに彼女の唇を奪った。決して怖がらせないように、優しく、甘くとろかせるキスを繰り返した。