早熟夫婦〜本日、極甘社長の妻となりました〜
隣同士の部屋を同じにすればいいだけだし、私を進学させ、養っていく程度の金銭的余裕もある。
しかし、未成年の私にそういう援助をしたり、一緒に暮らしたりすることは、周囲から淫行だの援交だのと疑われかねない。ならば、いっそ結婚してしまえ、と考えたというのだ。
確かに筋は通っている。でも、私をひとりにさせないためだけに尚くんの人生まで変えてしまうことになるのは到底納得できず、私は思いっきり首を横に振った。
私がしっかりしないから、彼にこんなことを言わせてしまっているのだ。
『ダメだよ、私のために結婚なんて! ごめんね、私ちゃんとするから。もう尚くんに迷惑かけないように──』
『かけていいんだよ。キョウと会ってからの数年間、迷惑だと思ったことないからな。じゃなきゃ、厄介な年頃の乙女の面倒なんか見るわけねぇだろ』
必死に説得しようとしたのに、彼があっけらかんと笑うので、私は拍子抜けして口をつぐんだ。
尚くんは私と真正面から向き合い、再び真剣な眼差しをまっすぐ向けてくる。
『お前は本当に離れられんのか? 俺から。俺にとっては、キョウもおばさんも家族同然で、ふたりともいない生活は考えられなくなってるが』
しかし、未成年の私にそういう援助をしたり、一緒に暮らしたりすることは、周囲から淫行だの援交だのと疑われかねない。ならば、いっそ結婚してしまえ、と考えたというのだ。
確かに筋は通っている。でも、私をひとりにさせないためだけに尚くんの人生まで変えてしまうことになるのは到底納得できず、私は思いっきり首を横に振った。
私がしっかりしないから、彼にこんなことを言わせてしまっているのだ。
『ダメだよ、私のために結婚なんて! ごめんね、私ちゃんとするから。もう尚くんに迷惑かけないように──』
『かけていいんだよ。キョウと会ってからの数年間、迷惑だと思ったことないからな。じゃなきゃ、厄介な年頃の乙女の面倒なんか見るわけねぇだろ』
必死に説得しようとしたのに、彼があっけらかんと笑うので、私は拍子抜けして口をつぐんだ。
尚くんは私と真正面から向き合い、再び真剣な眼差しをまっすぐ向けてくる。
『お前は本当に離れられんのか? 俺から。俺にとっては、キョウもおばさんも家族同然で、ふたりともいない生活は考えられなくなってるが』