早熟夫婦〜本日、極甘社長の妻となりました〜
昨日から尚くんと同じベッドで寝ることにしたものの、彼は私を徐々に慣らすため、キスをするだけに留めてくれている。
私たちが夫婦として初めての夜を迎えるのは、入籍する明日。
キスだけだってめちゃくちゃドキドキしているのに、そのときになったら私はどうなってしまうんだろう……。
*
美味しくて刺激的な韓国料理を味わいながら、瑠莉と語り合った翌日の午前中。金曜だが尚くんは休みを取ってくれて、私たちは今、市役所にいる。
カウンター越しに立つ中年男性の職員が、私たちに向かって和やかな笑みを向ける。
「こちらで手続きは終了となります。おめでとうございます」
そのひとことがもらえて、胸はほっこりと温かくなり、ちょっぴり照れてしまった。
市役所を出ると、八月終盤のじりじりとした日差しが肌を刺す。今ばかりはそれも気にならないくらい、気持ちがふわふわしている。
ちゃんと提出したところをこの目で見たにもかかわらず、どうしても実感が湧かない。
「私たち……本当に夫婦になったんだよね?」
「そうですよ。久礼杏華さん」
半信半疑な私に、尚くんはクスッと笑い、私の新しいフルネームを口にした。
私たちが夫婦として初めての夜を迎えるのは、入籍する明日。
キスだけだってめちゃくちゃドキドキしているのに、そのときになったら私はどうなってしまうんだろう……。
*
美味しくて刺激的な韓国料理を味わいながら、瑠莉と語り合った翌日の午前中。金曜だが尚くんは休みを取ってくれて、私たちは今、市役所にいる。
カウンター越しに立つ中年男性の職員が、私たちに向かって和やかな笑みを向ける。
「こちらで手続きは終了となります。おめでとうございます」
そのひとことがもらえて、胸はほっこりと温かくなり、ちょっぴり照れてしまった。
市役所を出ると、八月終盤のじりじりとした日差しが肌を刺す。今ばかりはそれも気にならないくらい、気持ちがふわふわしている。
ちゃんと提出したところをこの目で見たにもかかわらず、どうしても実感が湧かない。
「私たち……本当に夫婦になったんだよね?」
「そうですよ。久礼杏華さん」
半信半疑な私に、尚くんはクスッと笑い、私の新しいフルネームを口にした。