早熟夫婦〜本日、極甘社長の妻となりました〜
少々腑に落ちなかったものの、パソコンの画面に映し出されたデザインを見た瞬間、モヤッとした感覚は呆気なく消えていく。
純白のドレスを纏った女性が、花に囲まれて幸せそうな笑みを浮かべている。その下にレイアウトされている内容を見れば、ブライダルフェアの広告であることがすぐにわかった。
「式場のチラシ? すごい、綺麗なデザイン……!」
白を基調とした背景に、画像を囲んだパステルカラーの花やレースがアクセントになっていて、女心をくすぐられる。
現実的なサービス内容が書いてあっても浮いていないのは、その文字もうまく馴染んでいるからだろう。
夢のように幸せな時間を過ごせることが伝わってくるデザインに見惚れながら、さすが尚くんだな、と尊敬しきりで感嘆の声を漏らした。
これを眺めていると、去年のクリスマスを思い出す。結婚式を挙げられない私のために、彼がせめてものプレゼントをくれたことを。
甘い記憶と、胸のときめきが蘇ってきたとき、尚くんがおもむろに口を開いた。
「もうすぐ一年だな」
穏やかで少々しんみりとした彼の声が耳に届き、浮ついた気分が落ち着いていく。
純白のドレスを纏った女性が、花に囲まれて幸せそうな笑みを浮かべている。その下にレイアウトされている内容を見れば、ブライダルフェアの広告であることがすぐにわかった。
「式場のチラシ? すごい、綺麗なデザイン……!」
白を基調とした背景に、画像を囲んだパステルカラーの花やレースがアクセントになっていて、女心をくすぐられる。
現実的なサービス内容が書いてあっても浮いていないのは、その文字もうまく馴染んでいるからだろう。
夢のように幸せな時間を過ごせることが伝わってくるデザインに見惚れながら、さすが尚くんだな、と尊敬しきりで感嘆の声を漏らした。
これを眺めていると、去年のクリスマスを思い出す。結婚式を挙げられない私のために、彼がせめてものプレゼントをくれたことを。
甘い記憶と、胸のときめきが蘇ってきたとき、尚くんがおもむろに口を開いた。
「もうすぐ一年だな」
穏やかで少々しんみりとした彼の声が耳に届き、浮ついた気分が落ち着いていく。