早熟夫婦〜本日、極甘社長の妻となりました〜
「どうした、野々宮。なにかわからないとこあるか?」
「あ、いえ! 大丈夫です」
彼のことを考えていたと悟られないよう、さくっと答えた直後、もうひとつのテーブルのほうから「野々宮さん」と呼ばれた。
振り向けば、鬼頭さんと視線が合う。どうやら、ダンジョンのホームページについてミーティングを行うらしい。
私はすぐに腰を上げる。泉さんの、「社長、キョウちゃんに頼ってもらえないからってすねてるー」という、尚くんをからかって面白がる声を耳に入れつつ席を移動した。
冴木さんやエンジニアの方々も集まり、メンバー全員で固まって席につく。
ダンジョンの他、様々なレストラン事業を展開して頭角を現している株式会社〝シラカバ〟。ここの白樺社長や担当者と、鬼頭さんがリーダーとなって随時打ち合わせを行っている。
昨日もサイトにどんな機能を持たせ、どこまで作るかなど、デザインに入る前に決めなければならない具体的な内容を話し合ってきた。
ところが、あちらの社長も担当者も人当たりはいいのだが、サイトに関してはだいぶ抽象的なイメージしか伝えてもらえず……。
「あ、いえ! 大丈夫です」
彼のことを考えていたと悟られないよう、さくっと答えた直後、もうひとつのテーブルのほうから「野々宮さん」と呼ばれた。
振り向けば、鬼頭さんと視線が合う。どうやら、ダンジョンのホームページについてミーティングを行うらしい。
私はすぐに腰を上げる。泉さんの、「社長、キョウちゃんに頼ってもらえないからってすねてるー」という、尚くんをからかって面白がる声を耳に入れつつ席を移動した。
冴木さんやエンジニアの方々も集まり、メンバー全員で固まって席につく。
ダンジョンの他、様々なレストラン事業を展開して頭角を現している株式会社〝シラカバ〟。ここの白樺社長や担当者と、鬼頭さんがリーダーとなって随時打ち合わせを行っている。
昨日もサイトにどんな機能を持たせ、どこまで作るかなど、デザインに入る前に決めなければならない具体的な内容を話し合ってきた。
ところが、あちらの社長も担当者も人当たりはいいのだが、サイトに関してはだいぶ抽象的なイメージしか伝えてもらえず……。