早熟夫婦〜本日、極甘社長の妻となりました〜
ここでは月に一回、皆でランチを食べながら様々な課題について話し合うランチミーティングという勉強会が行われている。
デリバリーやテイクアウトで食べるものを調達していて、おしゃれなカフェランチだったり、有名シェフが監修したお弁当だったりと、ちょっと手の込んだものを選ぶことが多い。
これも私たちアシスタントの仕事で、毎月誰かしらのリクエストを聞いて決めているという。『今度は鬼頭さんに聞いてみよう』と以前泉さんと話していたので、今実行したというわけだ。
鬼頭さんの好みも知れるかも、と思いながら返事を待っていると、彼女は少しだけ思案して口を開く。
「……牛丼」
「へ?」
こだわりのひと品とか、行きつけのお店の名前が出るかと思いきや、あまりにも庶民的な料理名が飛び出したのでぽかんとしてしまった。
マヌケ面になる私に構わず、彼女はさらにつらつらと続ける。
「頭の大盛りで赤多め、玉子追加で紅しょうが三袋に七味二袋もらってきてください。……あ、今の時期玉子の持ち帰りは禁止されてるんでしたね。残念です」
「え、あ、頭……!?」
慌ててメモをとろうとするも、最初のほうがなにを言っているのかわからず、戸惑いまくる。
デリバリーやテイクアウトで食べるものを調達していて、おしゃれなカフェランチだったり、有名シェフが監修したお弁当だったりと、ちょっと手の込んだものを選ぶことが多い。
これも私たちアシスタントの仕事で、毎月誰かしらのリクエストを聞いて決めているという。『今度は鬼頭さんに聞いてみよう』と以前泉さんと話していたので、今実行したというわけだ。
鬼頭さんの好みも知れるかも、と思いながら返事を待っていると、彼女は少しだけ思案して口を開く。
「……牛丼」
「へ?」
こだわりのひと品とか、行きつけのお店の名前が出るかと思いきや、あまりにも庶民的な料理名が飛び出したのでぽかんとしてしまった。
マヌケ面になる私に構わず、彼女はさらにつらつらと続ける。
「頭の大盛りで赤多め、玉子追加で紅しょうが三袋に七味二袋もらってきてください。……あ、今の時期玉子の持ち帰りは禁止されてるんでしたね。残念です」
「え、あ、頭……!?」
慌ててメモをとろうとするも、最初のほうがなにを言っているのかわからず、戸惑いまくる。