早熟夫婦〜本日、極甘社長の妻となりました〜
言われてみれば、尚くんは健全な男性だし、そういう欲求があって当然だ。私と一緒にいるせいで満足に解消できていないとしたら、なんとも申し訳ない。
「考えたこともなかった。やっぱり我慢させちゃってるのかな」
「うら若き奥様がいるのに手を出せないって、結構な拷問だと思うよ」
「だよね……」
きっぱりと返され、苦笑するしかなかった。
いやでも、そもそも尚くんは私なんかに欲情するんだろうか。実際手を出されないのだし、やっぱりそういう対象として意識していないってことでは……。
こちらをじっと見つめる瑠莉をよそに悶々と考え込んでいたとき、私たちの頭の上から野太くも陽気な声が降ってくる。
「なーんかイカガワシイ……じゃなくて、楽しそうな話してるわね。GD科の一年生さん♪」
驚いて同時にバッと振り仰いだ私たちは、グラデーションボブの髪形にメイクを施した大柄な男性を見て、「NIKKO先生!」と声をそろえた。
わが校名物のオネエ系講師が、クリームもりもりのフラペチーノを片手に、にっこりと笑顔を浮かべて立っていたのだ。
「考えたこともなかった。やっぱり我慢させちゃってるのかな」
「うら若き奥様がいるのに手を出せないって、結構な拷問だと思うよ」
「だよね……」
きっぱりと返され、苦笑するしかなかった。
いやでも、そもそも尚くんは私なんかに欲情するんだろうか。実際手を出されないのだし、やっぱりそういう対象として意識していないってことでは……。
こちらをじっと見つめる瑠莉をよそに悶々と考え込んでいたとき、私たちの頭の上から野太くも陽気な声が降ってくる。
「なーんかイカガワシイ……じゃなくて、楽しそうな話してるわね。GD科の一年生さん♪」
驚いて同時にバッと振り仰いだ私たちは、グラデーションボブの髪形にメイクを施した大柄な男性を見て、「NIKKO先生!」と声をそろえた。
わが校名物のオネエ系講師が、クリームもりもりのフラペチーノを片手に、にっこりと笑顔を浮かべて立っていたのだ。