早熟夫婦〜本日、極甘社長の妻となりました〜
先生の言葉を噛みしめていたとき、やや離れたテーブル席から「NIKKO先生!」と呼ぶ声が聞こえてくる。人気者は忙しい。
彼女は男女数人のグループに返事をすると、腰を上げて私たちに微笑みかける。
「じゃあ、またね。取って食ったりしないから今度は直接相談しに来なさい、ってお友達に伝えておいて~」
「わかりました。ありがとうございます!」
瑠莉と笑いながらそろってお礼を言うと、先生は明るく手を振って他のテーブルへ向かっていった。
「やっぱりNIKKO先生は説得力があるわ」と感服する瑠莉に、私も同感。おかげで、幾分かもやもやしたものが消えた気がする。
「……私、やっぱり告白する」
ぽつりとこぼしたひとことに、瑠莉が目を見張った。
「告白して、けじめをつける。いつまでも片想いの夫婦は嫌だから」
このまま黙っていれば、曖昧でもきっと夫婦関係は続けられる。逆に、想いを伝えて受け止めてもらえなかったら、そこで終わりだ。
今までは後者になるのが怖くて、楽なほうを選んでいた。でも、彼に恋愛感情がないのなら、なるべく早めにケリをつけたほうがお互いのためになるだろう。
彼女は男女数人のグループに返事をすると、腰を上げて私たちに微笑みかける。
「じゃあ、またね。取って食ったりしないから今度は直接相談しに来なさい、ってお友達に伝えておいて~」
「わかりました。ありがとうございます!」
瑠莉と笑いながらそろってお礼を言うと、先生は明るく手を振って他のテーブルへ向かっていった。
「やっぱりNIKKO先生は説得力があるわ」と感服する瑠莉に、私も同感。おかげで、幾分かもやもやしたものが消えた気がする。
「……私、やっぱり告白する」
ぽつりとこぼしたひとことに、瑠莉が目を見張った。
「告白して、けじめをつける。いつまでも片想いの夫婦は嫌だから」
このまま黙っていれば、曖昧でもきっと夫婦関係は続けられる。逆に、想いを伝えて受け止めてもらえなかったら、そこで終わりだ。
今までは後者になるのが怖くて、楽なほうを選んでいた。でも、彼に恋愛感情がないのなら、なるべく早めにケリをつけたほうがお互いのためになるだろう。