早熟夫婦〜本日、極甘社長の妻となりました〜
そうだ……告白の練習、してみようか。眠っている今のうちに、ちょっとだけ。
ふとそんなことを思いつき、なんとなく床に正座をする。鼓動が速くなるのを感じながら、すっと息を吸った。
「尚くん。す……す、す」
なかなか〝好き〟の二文字を口にできずにいた、その瞬間。ぱちっと彼の目が開いたので、私は驚きのあまり「きゃあ!」と叫んでのけ反った。
びっくりしたー! 一度寝たら朝まで起きない人だから、油断していたよ!
尚くんは額に手の甲を乗せて顔だけこちらに向け、腰が抜けた人みたいに崩れ落ちている私を、とろんとした瞳で捉える。なぜこれだけでセクシーに見えるんだ。
「お、起きてたの?」
「ん……寝ようとしてた。落ちる寸前だったよ」
「ベッドに行きなって!」
胸に手を当て、ドクドクと鳴っている心臓を宥めていると、彼があくびをしながらむくりと起き上がった。くしゃくしゃと頭を掻き、眠そうな顔で言う。
「今、なんかすーすー言ってたよな。どうした?」
ヤバい、やっぱりあの間抜けな言葉を聞かれていたんだ。
なんとか自然なごまかし方はないものかと、視線を泳がせ、頭をフル回転させる。
ふとそんなことを思いつき、なんとなく床に正座をする。鼓動が速くなるのを感じながら、すっと息を吸った。
「尚くん。す……す、す」
なかなか〝好き〟の二文字を口にできずにいた、その瞬間。ぱちっと彼の目が開いたので、私は驚きのあまり「きゃあ!」と叫んでのけ反った。
びっくりしたー! 一度寝たら朝まで起きない人だから、油断していたよ!
尚くんは額に手の甲を乗せて顔だけこちらに向け、腰が抜けた人みたいに崩れ落ちている私を、とろんとした瞳で捉える。なぜこれだけでセクシーに見えるんだ。
「お、起きてたの?」
「ん……寝ようとしてた。落ちる寸前だったよ」
「ベッドに行きなって!」
胸に手を当て、ドクドクと鳴っている心臓を宥めていると、彼があくびをしながらむくりと起き上がった。くしゃくしゃと頭を掻き、眠そうな顔で言う。
「今、なんかすーすー言ってたよな。どうした?」
ヤバい、やっぱりあの間抜けな言葉を聞かれていたんだ。
なんとか自然なごまかし方はないものかと、視線を泳がせ、頭をフル回転させる。