1億のキス 【LOVE♡ドロップス企画参加作品】
わかってた答えなのに心は理解をしてくれない。
自分が止められなかった。
俺はひどい言葉で百合を傷つけた。
「……そんなに旦那が大事かよ?
俺と過ごした日々なんて百合にとってはただの暇潰しだった?」
「……違う。」
「俺に抱かれながら頭では旦那を想像してた?」
「違うよ。」
「百合にとって俺は旦那の代わりなんだろ?」
「違う!」
「百合なんて旦那に愛されてないだろ?」
「やめて!
枢、もぅやめて!」
百合が両手で耳を塞いで涙をこぼしながら発狂していた。
そんな事思ってもないのに……
ただ、百合が好きなだけなのに……
側にいてほしいだけなのに……。
「……ごめん。
百合ごめん……。」
枢が百合を優しく抱きしめ何度も謝る。
「……違うよ…枢……」