キミの声を聞かせて
高3の季節
ホワイトデーの日から連絡を取りづらく先生と話せない日が続いた。そして先生も私に話しかけてこなかった。
次第に終業式の日となり春休みを過ごし、私は高3になった。
「結衣〜!また一緒のクラスだったよ〜!」
「本当?やったぁ!」
佳奈が私に抱きつきながら言う。修学旅行もあるため佳奈と同じクラスでとても安心した。そして私たちは教室に入る。
その時目に入ったのは風磨くんの姿。私の席は彼の隣だった。どんな表情をしたら良いか分からず彼の顔を見ないように自分の席にバックを置いた。
「おはよう」
風磨くんは私に挨拶をしてくれた。
「あ...おはよう」
優しく笑ってくれている。風磨くんは先生のことを誰にも話していないらしい。
「これからよろしくね」
「...うん」
「席つけ〜」
柔らかい声で入ってきたのは久雅先生。
「え、もしかして」
「やったぁ当たり?」
クラスの女子がざわつく。
「はい。このクラスの担任の久雅です。一年間よろしく」
幸か不幸かクラス担任は久雅先生だった。
教壇に立つ先生を睨む風磨くんには気づかないフリをした。
「進学のこととか不安なこともあると思うけど今を過ごせるのは今しかないから。思う存分楽しんでいこうな」
「はーい」
クラスのみんなが返事をする。私たちはこの一年で高校を卒業する。先生の姿を見られるのもあと一年と思うと寂しくなった。
「5月の最初には修学旅行があるからな。グループもなんとなく決めとけよー。じゃあ始業式始まるから体育館に行ってくれー」
私たちはそれぞれ体育館へ向かう。
「これから一年よろしくお願いします」
「おう」
風磨くんが敵対心むき出しで先生に向かって言う。
私は先生を避けるように教室から出た。
「久雅先生だったね!やったね!」
佳奈は嬉しそうに話す。
「...うん。そうだね」
「...結衣さぁ、先生と何かあったの?」
「え?なんで...?」
「ただ単に興味ないって感じじゃなさそうだから。むしろ先生のこと好きみたいに見える」
「...そうかな」
何を言ってもダメな気がしてならなかった。これ以上口を開けたら先生への気持ちが溢れそうになる。
「...大丈夫?」
「...うん。ありがとう」
友達にも相談できない気持ち。そんな気持ち消えて無くなってしまえば良いとも思う。しかし先生を見ると好きだという気持ちが溢れる。そんな私に気持ちを消すことなんて出来ないと感じていた。
次第に終業式の日となり春休みを過ごし、私は高3になった。
「結衣〜!また一緒のクラスだったよ〜!」
「本当?やったぁ!」
佳奈が私に抱きつきながら言う。修学旅行もあるため佳奈と同じクラスでとても安心した。そして私たちは教室に入る。
その時目に入ったのは風磨くんの姿。私の席は彼の隣だった。どんな表情をしたら良いか分からず彼の顔を見ないように自分の席にバックを置いた。
「おはよう」
風磨くんは私に挨拶をしてくれた。
「あ...おはよう」
優しく笑ってくれている。風磨くんは先生のことを誰にも話していないらしい。
「これからよろしくね」
「...うん」
「席つけ〜」
柔らかい声で入ってきたのは久雅先生。
「え、もしかして」
「やったぁ当たり?」
クラスの女子がざわつく。
「はい。このクラスの担任の久雅です。一年間よろしく」
幸か不幸かクラス担任は久雅先生だった。
教壇に立つ先生を睨む風磨くんには気づかないフリをした。
「進学のこととか不安なこともあると思うけど今を過ごせるのは今しかないから。思う存分楽しんでいこうな」
「はーい」
クラスのみんなが返事をする。私たちはこの一年で高校を卒業する。先生の姿を見られるのもあと一年と思うと寂しくなった。
「5月の最初には修学旅行があるからな。グループもなんとなく決めとけよー。じゃあ始業式始まるから体育館に行ってくれー」
私たちはそれぞれ体育館へ向かう。
「これから一年よろしくお願いします」
「おう」
風磨くんが敵対心むき出しで先生に向かって言う。
私は先生を避けるように教室から出た。
「久雅先生だったね!やったね!」
佳奈は嬉しそうに話す。
「...うん。そうだね」
「...結衣さぁ、先生と何かあったの?」
「え?なんで...?」
「ただ単に興味ないって感じじゃなさそうだから。むしろ先生のこと好きみたいに見える」
「...そうかな」
何を言ってもダメな気がしてならなかった。これ以上口を開けたら先生への気持ちが溢れそうになる。
「...大丈夫?」
「...うん。ありがとう」
友達にも相談できない気持ち。そんな気持ち消えて無くなってしまえば良いとも思う。しかし先生を見ると好きだという気持ちが溢れる。そんな私に気持ちを消すことなんて出来ないと感じていた。