キミの声を聞かせて
3日後私の三者面談が行われた。
「ではどうぞ」
先生の促しで私と父は教室に入る。
「遠野さんの第1希望はK大でしたね?」
「はい。でも今のままだと厳しいかなって思うんですけど...」
「そんなことないですよ。2年の頃から偏差値は上がってきています。このまま頑張れば十分可能性はありますよ」
優しい笑顔で言ってくれる先生。
「お父さんもK大への進学をご希望されてるということでよろしいですか?」
「はい。まぁ県外でもどこでも結衣が望む所に行かせてやりたいと思ってます」
「そうですか。それでは遠野さん次第ということでよろしいですね」
「はい」
「では遠野さん。K大を目指して頑張るということで良いですか?」
「...行けると思いますか?」
「遠野さんなら大丈夫ですよ。2年から見てきた僕が保証します」
先生の言葉はいつでも私を安心させてくれる。先生が信じて応援してくれている。私はそれに応えよう。
「はい...!頑張ります!」
私はK大を目指すことに決めた。


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