ママと秘密の赤ちゃんは、冷徹皇帝に溺愛されています
「イリス!」
私はビクリと肩を揺らす。
聞き間違えるわけがない、これはレオンの声だ。
「レオン!」
私は振り返るとレオンに駆け寄る。
「リラが居なくなってしまったの!」
「ああ聞いている。大丈夫だから落ち着いて」
レオンは落ち着いた口調で言うと、私の肩を抱きカサンドラ亭を出た。
カサンドラ亭の前には、先ほどまでは無かった大きな馬車が停まっていた。
レオンはその馬車に私を乗せると、すぐに自分も乗り込む。
どこに向かっているのか分からないけれど、馬車が静かに動きだした。
不安のあまり、私はレオンに縋りついた。
「レオンどこに行くの? リラを探さないといけないのに」
「リラの居場所は分かっている」
「え?」
「リラには護衛を付けていた。信用出来る者達だ。僅かな隙をついてリラを攫われたが直ぐに気付き後を追っていると知らせが入った。いざという時は何としてもリラを守るだろう、大丈夫だ」
私は目を丸くした。
リラに護衛がついていたなんて、全然気が付かなかったから。
驚く私に、レオンは少し気まずそうに言う。
「リラだけでなくイリスにも人を付けていた。だからこうやって追ってこられたんだ」
「私にも?」
信じられない。一体どこに居たと言うのだろう。
「大丈夫か?」
レオンが気遣うように問うてくる。
「ええ……リラが無事なら私は……」
まだ胸はどきどきしているけれど、リラは大丈夫だと聞いて一気に気持ちが楽になった。
余裕が出来たため、レオンが旅姿だということに気がついた。
きっと帰ってきて落ち着く間もなく、私を追って来てくれたのだろう。
私はビクリと肩を揺らす。
聞き間違えるわけがない、これはレオンの声だ。
「レオン!」
私は振り返るとレオンに駆け寄る。
「リラが居なくなってしまったの!」
「ああ聞いている。大丈夫だから落ち着いて」
レオンは落ち着いた口調で言うと、私の肩を抱きカサンドラ亭を出た。
カサンドラ亭の前には、先ほどまでは無かった大きな馬車が停まっていた。
レオンはその馬車に私を乗せると、すぐに自分も乗り込む。
どこに向かっているのか分からないけれど、馬車が静かに動きだした。
不安のあまり、私はレオンに縋りついた。
「レオンどこに行くの? リラを探さないといけないのに」
「リラの居場所は分かっている」
「え?」
「リラには護衛を付けていた。信用出来る者達だ。僅かな隙をついてリラを攫われたが直ぐに気付き後を追っていると知らせが入った。いざという時は何としてもリラを守るだろう、大丈夫だ」
私は目を丸くした。
リラに護衛がついていたなんて、全然気が付かなかったから。
驚く私に、レオンは少し気まずそうに言う。
「リラだけでなくイリスにも人を付けていた。だからこうやって追ってこられたんだ」
「私にも?」
信じられない。一体どこに居たと言うのだろう。
「大丈夫か?」
レオンが気遣うように問うてくる。
「ええ……リラが無事なら私は……」
まだ胸はどきどきしているけれど、リラは大丈夫だと聞いて一気に気持ちが楽になった。
余裕が出来たため、レオンが旅姿だということに気がついた。
きっと帰ってきて落ち着く間もなく、私を追って来てくれたのだろう。