ママと秘密の赤ちゃんは、冷徹皇帝に溺愛されています
「うん! リラとママとレオンはずっと一緒」

「リラ……」

身体から力が抜けてしまいそう。ふらついた私を、レオンがリラを抱くのとはもう一方の手で支えてくれた。

「ああ、ずっと一緒だ。イリスもリラも俺が守るよ」

レオンが幸せそうに言う。

胸が温かくなって私はレオンに身を寄せた。

「私もレオンとリラを守るから」

私に何が出来るのか分からないけれど、それでも精一杯ふたりを支えたい。

「リラもまもる!」

元気に宣言するリラの声を聞いて、レオンと私は微笑みあった。

もう悩まない。これからは離れようなんてほんの少しだって考えない。そう気持ちを新たにしていると、恐る恐ると言った様子で声がかけられた。

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