ママと秘密の赤ちゃんは、冷徹皇帝に溺愛されています
「リラちゃんは本当に可愛いわね」
お母さまが本当に嬉しそうに言う。
お父さまも同意して頷く。
「そうだな。カイル殿のおかげだ」
お父さまはカイルに感謝の視線を送る。
私たちを引き合わせてくれたのはレオンなのに、なぜカイルにそこまで感謝しているの?
ふたりは彼が四年前にルメールを踏み荒らした指揮官だったことを忘れてしまったのだろうか?
両親は釈然としない気持ちの私に気付いたようだった。
「イリスは知らなかったかもしれないが、カイル殿はルメールに良くしてくださったんだよ。彼のおかげで我々の村は被害が少なくて済んだんだ」
「え? どういうことですか?」
「第七皇子の命令はもっと過激で非常なものだったそうだ。常識では罪のない貴族を捕らえることは出来ないが、適当な罪をでっちあげて我々を捕らえ脅迫する意向だったらしい。それをカイル殿が止めてくれた」
私は驚愕してカイルを見た。
彼は代七皇子の手先で、形成不利になった途端にレオンに寝返ったのだと思っていたけれど、実は違っていたの?
「あの、カイル……私知らなくて。今までの態度悪かったわ、ごめんなさい」
あまりに気まずくて、たどたどしい謝罪になってしまった。
カイルは特に目立った反応はせず、いつも通りの淡々とした態度だった。
「お気遣いなく。主を変えたのは事実ですから」
「でも……」
「私は尊敬出来る主君に仕えたい。その為なら他人にどう思われようが構いません。では家族水入らずを邪魔はしたくありませんので失礼致します」
カイルは身を翻し、立ち去って行く。
やっぱり彼は苦手だと思う。
けれど、レオンにとってもは良い部下なのだろうと感じた。
お母さまが本当に嬉しそうに言う。
お父さまも同意して頷く。
「そうだな。カイル殿のおかげだ」
お父さまはカイルに感謝の視線を送る。
私たちを引き合わせてくれたのはレオンなのに、なぜカイルにそこまで感謝しているの?
ふたりは彼が四年前にルメールを踏み荒らした指揮官だったことを忘れてしまったのだろうか?
両親は釈然としない気持ちの私に気付いたようだった。
「イリスは知らなかったかもしれないが、カイル殿はルメールに良くしてくださったんだよ。彼のおかげで我々の村は被害が少なくて済んだんだ」
「え? どういうことですか?」
「第七皇子の命令はもっと過激で非常なものだったそうだ。常識では罪のない貴族を捕らえることは出来ないが、適当な罪をでっちあげて我々を捕らえ脅迫する意向だったらしい。それをカイル殿が止めてくれた」
私は驚愕してカイルを見た。
彼は代七皇子の手先で、形成不利になった途端にレオンに寝返ったのだと思っていたけれど、実は違っていたの?
「あの、カイル……私知らなくて。今までの態度悪かったわ、ごめんなさい」
あまりに気まずくて、たどたどしい謝罪になってしまった。
カイルは特に目立った反応はせず、いつも通りの淡々とした態度だった。
「お気遣いなく。主を変えたのは事実ですから」
「でも……」
「私は尊敬出来る主君に仕えたい。その為なら他人にどう思われようが構いません。では家族水入らずを邪魔はしたくありませんので失礼致します」
カイルは身を翻し、立ち去って行く。
やっぱり彼は苦手だと思う。
けれど、レオンにとってもは良い部下なのだろうと感じた。