ママと秘密の赤ちゃんは、冷徹皇帝に溺愛されています
平和なルメールの村で、幾つもの季節が過ぎていく。

日々の暮らしの中で私達は少しずつ心の距離を縮めていった。

私は初めて会ったときからレオンが好きだったから、彼の鋭い眼差しが段々と柔らかくなっていき、優しさが浮かんだときは本当に嬉しかった。

『レオンでいい』

『え?』

『呼び方。今度からは様ってつけるなよ?』

そんな風にぶっきらぼうながらも私を受け入れてくれる彼のはにかんだような笑顔が好きだと思った。

ううん、それだけじゃない。彼の声も手も、一見冷たそうだけど実は優しいところも……何もかもが大好きで……。

いつまで一緒に居たいと願っていた。

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