ママと秘密の赤ちゃんは、冷徹皇帝に溺愛されています
リラはまだ眠っていたけれど、血色は良く額の斑点も大分薄くなっている。

良かった……ほっとしたけれど、油断してはいけない。

まだ原因が分かっていないし、いつ同じようなことが起きるか分からないのだから。

枕元に椅子を持ってき腰かける。

リラを見つめていると、どうしてもレオンを思い出す。

レオンはどこに行ったのだろう。

急に機嫌が悪くなったように見えたのはなぜ?

セルジュとの関係を疑うようなことを言われたけれど、誤解は解けたはずなのに。

他に何か気にかかることがあるのだろうか……。

幼い頃から長い時間を一緒に過ごし、彼のことは良く知っているつもりで居たけれど、四年も離れていたし、立場も激変した今、昔と同じ訳がない。

理性でそう分かっていても、レオンと居ると想いは四年前に戻ってしまう。

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