まさお
中にはなにもない。
カステラを包んでいたはずの包み紙すらない。

んん?

まさおは頭をひねる。


食べたのだろうか?

いやいや。

酔った頭で一日を振り返っても食べた記憶はない。
蝿帳を片手に、ゴミ箱を覗くも包み紙は一枚だけ。昨日、仕事帰りに食べた分だけだ。
おかしいなぁと思いつつも酒のおかげでまぶたが重い。
まさおは隣の和室に布団を敷くと眠ってしまった。


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