その瞳に私を写して
「勇平君……」

そんな風に、思ってたんだ。

「それに、今さら冷蔵庫に何があるのかなんて、麻奈さんにわかるわけないじゃん!」

「言ったな!」

はははっと笑いながら、勇平は鍵を開けている。


ドアを開け”どうぞ”という仕草で、麻奈が入るのを、待ってくれている。

憎たらしい。

だけど、憎めない。

かわいい。

でも、カッコいい。

そんな正反対の感情が、麻奈の中には、出ては消えたり。


勇平の中では、どんな感情が生まれは、消えていくのだろう。

麻奈は、とても気になった。


勇平は、食料を冷蔵庫に入れると、キッチンから顔を出した。

「麻奈さん、今日はお酒飲まない?」

「いいね!飲もう、飲もう。」

勇平は嬉しそうに、夕食に準備をする。

そして麻奈は、ワインを飲む準備をした。


「俺が開けるよ。」

勇平は麻奈からワインを取り上げ、手馴れた感じでワインの蓋を開け、二人のグラスに注ぐ。
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